キムチのおはなし |
★食文化の違い★ 朝鮮半島と日本列島の食文化の違い 「麺食文化」 |
日本と同じく麺類は好まれる。これは箸文化と共通な文化である。 しかし、これにも違いが見られる。よく知られたのが冷麺である。 まず麺にする材料作り方に違いがある。日本の面は小麦粉材料をひきのばす、ソーメンタイプのものと、麺棒で伸ばしたものを切る包丁麺タイプのものが主である。 朝鮮半島の麺には引き伸ばすタイプのものがなく、型枠に粉を練ったものを入れテコの原理で押しぬくタイプのものがある。冷麺はこの方法で作られる麺に属する。 包丁麺はカルクッスと呼ばれ、冷麺以外のものを作るときはこの方法が多い。 そば粉を練っても粘着力と弾力性は強くない。 このため細長い形を維持するには「つなぎ粉」が必要である。 |
〜〜つなぎは昔は緑豆粉 昨今ではデンプン質に〜〜 |
日本のそばのつなきに小麦粉を用いるのが一般である。 一方、朝鮮半島では古くは緑豆粉を用いたし、ジャガイモなどデンプン質を用いるのが 一般的なのである。これは小麦粉が貴重であったことも原因である。 さらに押し抜き法で細長く成型するには。そば粉だけでは形の維持が難しい。つなぎに小麦粉を用いると粘りすぎで抜きにくい。 緑豆粉やイモ類は、小麦粉よりさらりとした性質で、成型が上手くでき、抜きやすい。 スムーズに成型したものに「コシ」を出させるためには、すばやく熱湯に受けてゆで上げ。さらに急冷することによって腰を強くする。 |
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〜〜冷麺はキムチ汁をかけて食べた冬の伝統食〜〜 |
冷麺のテクスチャーは硬いことで知られる。この硬さの秘密は、つなぎにデンプン質を用い、熱湯で仕上げたあと、冷水にさらすところにある。現在は機械力で細長く成型できるのでつなぎに何を使っても、モノはできる。しかし、機械がなく、人が手で押しぬいたときには、このような材料配分が必要だったわけである。 冷麺の味の特徴である麺のコシは、デンプン質をつないでできるものだ。 ただ、固いコシを出すのなら別の方法もあるが、冷麺のテクスチャーにはならない。 機械力で成型することが多くなった昨今でも、あの特有のテクスチャーを出すのにイモ類、トウモロコシ粉などが使われる所以である。 冷麺スープはもちろん冷たい。これも元来水キムチの汁であった。冬越し用のキムチをカメに漬け込み、土中に埋める。このキムチ汁が塩味と乳酸発酵のさわやかな酸味を持っている。冷水にさらした麺に冷たいキムチ汁をスープとして合わせ、オンドル暖房で熱い冬の店内で、さわやかさを求めて食べるものだった。冷麺は冬の食べ物だったわけである。ただ、冷やした麺を冷たいスープを用いて食べるというものではなかった。食料の手に入る時期、作り方、生活様式などから「冷たく」なるべくしてなった食べものであった。いまは冷麺のスープは肉水(ユッス)と呼ばれる肉類から作られるものだが、冷麺に限らず麺類のスープはこれが主流である。 |
〜〜韓国のダシは肉スープ 日本は海産物や椎茸〜〜 |
このスープ類の「ダシ」の文化に日本との違いを見ることができる。日本の美味しさを演出する「ダシ類」には肉類は見当たらない。 いりこ(だしジャコ)、かつを節、コンブなどの海産物、椎茸などである。 うどん、そばのつゆはこれらで美味しい味をだす文化となっている。 朝鮮半島の麺には、手打ち式の包丁麺もあるがスープは冷麺と同じく肉水を用いるのが基本である。同じ麺を箸でいただいて、一見同じ文化のように見えても、その味の演出方法では文化は異なっているわけである。 朝鮮半島全体として麺の文化を概観すると、北部地方が冷麺タイプの多いところとなり、南部地方が手打ち麺つまり包丁麺が多い地帯となる。その理由は北部地方は小麦栽培が少ないのに対し南部では多いからである。ともに冷麺、包丁麺はあるが比較の上では特徴が見られる。 |
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